防災基礎講座:基礎知識編-自然災害をどのように防ぐか-
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図20.3 磐梯山の山体崩壊と岩屑なだれ
1888年に磐梯山北面は大崩壊を起こし,岩屑なだれは河流を堰き止め桧原湖などをつくりました.赤色部は崩壊壁,ピンクは岩屑なだれ堆積域を示します.約5,000年前に磐梯山は,1888年を上回る規模の山体崩壊を起こし,岩屑なだれは15km流下して会津盆地に達しました.猪苗代湖はこのときの河流堰き止めによって出現しました.山体崩壊による岩屑なだれはその表面に流れ山と呼ばれる小丘を多数つくります.JR磐越西線はこの流れ山の中を通じており車窓からよく見えます.赤色部は崩壊壁,ピンクは岩屑なだれ堆積域を示します.
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客員研究員 水谷武司