防災基礎講座:基礎知識編-自然災害をどのように防ぐか-
図19.2 1985年噴火による火砕流と融氷による泥流 (荒牧ほか,1995による)
雪線は標高4,800m付近にあり,これよりも上部はアイスキャップに覆われています.噴火はアレナス火口で起こり,火砕流がほぼアイスキャップを覆いました.これによる融氷および火山灰の降下は北部で多かったので,ラグニジャ川,アスフラド川(ラグニジャ川支流),グアリ川,チンチナ川の源流部で大規模な泥流が発生しました.最大の被害を受けたアルメロは ラグニジャ川が平野に流れ出す出口にありました.
荒牧重雄ほか(1995):空からみる世界の火山.丸善.
客員研究員 水谷武司