防災基礎講座：基礎知識編－自然災害をどのように防ぐか－
図18.1 火砕流のタイプ
高温のガスと火山灰や軽石などの火砕物が一体となって高速で運動する現象が火砕流です．大型の火砕流は火砕物を大量に含む噴煙柱の重力崩壊によって生じます．大規模なものでは100km以上もの遠方にまで到達し，火山周辺を埋め尽くして火砕流台地をつくります．海に流入すると，急速冷却による溶岩塊の破砕によって，大量の細粒火山灰が生産されます．小型火砕流は溶岩ドームや火山岩尖の崩壊によって生じ，谷間など地形の凹所を流下します．
客員研究員 水谷武司
国立研究開発法人 防災科学技術研究所 自然災害情報室Disaster Information Laboratory, NIED
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