防災基礎講座:基礎知識編-自然災害をどのように防ぐか-
図12.9 メキシコ地震によるメキシコ市の被害と地盤条件 (応用地質株式会社,1986により作成)
メキシコ市は市域の大半がかつての湖の地域に展開しています.左図は地形・地盤図で,1は火山岩,2は沖積層,3は湖に堆積した軟弱層で,その厚さを4で示します.括弧内の数値は1985年の地震のときの最大水平加速度(ガル)です.湖成の軟弱層の厚さが30mを超えるD地点では,最大加速度が火山岩域の4倍ほどになり,震動の卓越周期は,右の図に示すように,2秒と非常に長くなっています.
応用地質株式会社(1986):1985年9月19日メキシコ地震被害調査速報.
客員研究員 水谷武司