尾張地方(愛知県)の町村についての住家倒壊率(半壊数の1/2と全壊数との和を全戸数で割った値)と震央距離との関係を地形別に示したものです.震央近くでは非常に強い揺れのため地形(地盤)に関係なく大部分の家が壊れていますが,震央から離れるにつれて,地形による差がはっきりと現れ,硬い地盤からなる地形では倒壊率が急速に小さくなっています.沖積層が厚くて地盤条件の特に悪いところでは,震央から45kmのところでも倒壊率が90%近い町村があります.
客員研究員 水谷武司