1960年ごろまでは,中心気圧と台風圏の広さにより算定した台風勢力(上陸時)と死者数との比で示す人命被害度が,深夜台風(夜10時以降に来襲)のそれは昼間上陸台風に比べ5~10倍の大きさでした.1960年代以降,伊勢湾台風の経験も生かされて,この差は次第に小さくなり,現在では認められなくなっています.一方建物被害度は継続的に低下してきました.
客員研究員 水谷武司