六甲山は大阪湾の北側に屏風のように連なっています.1938年7月の豪雨(阪神水害),1961年6月の豪雨,1967年6月の豪雨の雨量分布は,地形効果により共に六甲山の山頂域および南東面に集中するという非常によく似た分布を示しました.この豪雨によって多数の斜面崩壊・土石流および急流河川の氾濫が生じ,神戸市では1938年に 616人,1961年には29人,1967年には91人の死者が出ました.右下は同じ範囲の地形を示す図です.
客員研究員 水谷武司