防災基礎講座:基礎知識編-自然災害をどのように防ぐか-
写真2.1 浸水域の空中写真 (国立防災科学技術センター撮影)
垂直空中写真を貼り合わせたモザイク写真で,白く写っているところが浸水域です.赤矢印の先が破堤箇所です.浸水域の下端に福束輪中堤があり右の長良川と左の揖斐川とを完全につないでいて,氾濫流の更なる南下を阻止しました.浸水域中に黒くつらなる部分は自然堤防上にある集落や樹林帯です.Cは明瞭な旧河道であり,明治中期の地形図ではここを揖斐川が流れていました.牧輪中Mは旧河道に沿う自然堤防(輪中堤)に守られて浸水を免れました.Sは東海道新幹線,H は名神高速道路,F は電機工場(三洋電機)です.浸水域の北縁は犀川の堤防(墨俣輪中北堤)にあたります.
客員研究員 水谷武司