1985年の噴火の直前にハザードマップが作成・公表され,泥流危険域をほぼ正しく示していたのですが,アルメロにおける2.1万人の死者など大被害の発生を防ぐことはできませんでした.火砕流(危険度中)の危険域は火口から20kmの円内とされています. ラグニジャ川が平野への出口につくった勾配1/50~1/100の緩やかな扇状地上にアルメロは位置していました.1985年の泥流はこの扇状地に溢れ,アルメロの街は消滅しました.
客員研究員 水谷武司