大船渡湾は,周期の長い遠地津波に共振しやすい大きさ・形状を持っているので,津波到達標高は1933年昭和三陸津波では3.5mにとどまり,1960年チリ地震津波では5.5mと大きくなりました.チリ地震津波による大船渡市の被害は,死者53人,住家全壊・流失383戸でした.Fが中心市街で,ほぼ全面浸水を被りました.市街地では流れに対する抵抗(粗度)が大きいので,最大到達標高は小さくなっています.
客員研究員 水谷武司