リアス海岸とは山地が沈降し谷間に海が入り込んで出現した屈曲に富む海岸線をもつ地形です.リアス式の三陸海岸にある岩手県の宮古湾は,奥行き8kmの細長い湾です.チリ地震津波では,波高が湾入り口で1.4mであったのに対し.湾奥では6mと4倍以上に増幅されました.湾の奥では両岸から押し込まれるような状態になって波が高くなります.また,共振現象によっても波が高くなります.1896年の明治三陸津波では湾内の最大波高18.3m,1933年昭和三陸津波では13.6mでした.
客員研究員 水谷武司