2004年8月の台風16号により高松港で最大2.46mの高潮が発生し,高松市で1.5万戸を超える住家が浸水しました.台風は中国地方を東北東に進行したので,進行右側に入った高松の海岸で潮位が大きく上昇しました.海岸に面する低地は狭いので,ほぼ最高潮位までの標高域が浸水しています.ただし地表面の状態が関係し,市街地では流れに対する抵抗が大きいので浸水限界標高が2m程度になっています.また,市の東部では高潮が春日川を遡上し,地表面抵抗の小さい水田地帯を標高3m近くまで侵入しました.
客員研究員 水谷武司