防災基礎講座: 災害予測編-自然災害をどのように防ぐか-
図3.20 1947年利根川洪水の被害と平野微地形
破堤口に面する後背低地内にあって洪水流の直撃を受けた村(東村・原道村・元和村),および洪水の主流が集中し地形の狭まりや堤防決壊により激しい流れが生じた町村(栗橋町・幸手町・上高野村)において,流失・全壊家屋が多数発生しました.その戸数はこの洪水災害全体の90%です.栗橋から幸手に至る洪水主流域には,その進行方向にほぼ平行する数列の自然堤防が分布しています(下の図).洪水流の水位はそれらの間隔が狭まったところで堰き上げられて勢力を増大させ,多数の家屋を流失させました.
客員研究員 水谷武司