防災基礎講座: 災害予測編-自然災害をどのように防ぐか-
図3.4 龍ヶ崎低地の地盤高と1981年氾濫域
地図処理・表示のフリーソフト(カシミール)を使用し,茨城県・龍ヶ崎における小貝川低地の地盤高を1m間隔の色分けで示したものです.標高データは国土地理院の50mメッシュ数値地図です.色分けで表示することにより,地盤高分布を大局的によく把握できます.図には1981年の破堤氾濫域を重ねて示しました.主流向は地表面の傾斜に従い東南東に向かっています.浸水域の北縁はJR佐貫駅南から龍ヶ崎市街に続く自然堤防により限られています.この自然堤防は比高1m程度なので,この地盤高図ではよく表現されていません.右上の写真は図の青矢印の方向を写したもので,集落の載る低い自然堤防列が浸水限界になっています.その背後には地盤高の低い水田が広がっていますが浸水していません.平野の微地形は地形分類図により示されます.
客員研究員 水谷武司