2008/3/26 公開学習会
第6回 ハザードマップの利用(洪水・土砂災害)
水や土砂の運動は地形にほぼ支配されるので,洪水・土砂災害の危険性(ハザード)を示すマップは地形要因を基礎にして作成され,また平野の地形特性など地域土地環境についての理解を基にしてそれを解釈し利用を考えます.一般の洪水ハザードマップでは浸水域および浸水深の表示が主ですが,洪水流の強さや流速,洪水到達時間,複数設定した破堤箇所ごとの浸水域,などの表示も重要です.山地内・山麓の谷底低地では水深と流速の大きい激しい洪水が生ずるので,緊急の避難および建物の防御対策が必要です.広く緩やかな平野では局地的に水深の大きくなるようなところは除き,住宅の浸水被害軽減を図るのが主対応です.高潮危険域は海岸低地の海抜高分布に基づいて判定します.土砂災害のハザードマップでは,急傾斜地崩壊危険地区や土石流危険渓流など行政指定の危険箇所の表示がほぼ全てですが,これは限定的なハザード情報です.