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5.2 ボーン湖からの高潮が湖岸堤防、二線堤を乗り越え、さらに南側からミシシッピ川堤防からの越流が加わり浸水したセント・バーナード郡
図5.2.1 セント・バーナード郡の堤防と破堤状況図
11)
セント・バーナード郡は、ニューオーリンズの東に位置する比較的低所得者層が多い地域である。右図の赤線でしめされたミシシッピ川に沿いの堤防と、北東のボーン湖側は、MRGO(Mississippi River Gulf Outlet)沿いの堤防で守られている。この堤防の南西にも堤防があり、二重になっている。高潮はMRGO沿いの堤防を壊し、二線堤をも乗り越えて住宅地を襲った。
写真右は、MRGO沿いの堤防の堤内地側の法面が、オーバーフローにより侵食された様子である。ミシシッピ側の堤防は破堤しなかったが、オーバーフローしていたことがうかがえた。
被害が少なく、活気のあるフレンチ・クォーターから移動していくと、写真左に示すように、家屋の残骸が一面に広がっていた。
写真5.2.1 ほとんど残骸となった住宅地跡
写真5.2.2 越流による堤防法面の侵食
(大楽浩司)
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