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メールマガジン「自然災害情報の収集・発信の現場から」

メルマガ「自然災害情報の収集・発信の現場から」第13号(2011年02月08日発行)

◆昨年末からの日本海側を中心とした豪雪災害に加えてや霧島火山新燃岳の噴 火が始まって被害が発生しております.被害にあわれている方にお見舞い申し 上げます.今号は,防災科学技術研究所 雪氷防災研究センターにご協力いただき, 「豪雪災害」特集を組みました.また,防災コラムも雪害について取り上げま した.豪雪への対策に是非参考にして下さい.また,霧島火山噴火関連の情報 も取り上げました.

自然災害情報室の閲覧室では新燃岳のミニ展示を行っています.論文や地方紙 を展示しています.参考になる霧島山関連の資料がございましたら,ぜひご一 報ください.

また雪害関連の資料も準備中です.準備ができ次第順次展示していきます.38 豪雪の写真集や古い絵葉書などの蔵書があり,豪雪の凄まじさがよくわかりま す.

◆当メールマガジンのアンケート調査へのご回答・ご協力、誠にありがとうご ざいました。皆様の率直なご意見を伺い、ありがたく存じます。皆様のご意見 を基に今後の内容をより一層充実させていきたいと思います. 皆様のご意見をお待ちしております.

CONTENTS

災害発生地の今昔 <平成18年豪雪>

昨年末から今年にかけて,日本列島は関東地方の一部をのぞいて降雪に見舞わ れています.日本の豪雪災害で常に取り上げられるのは38豪雪ですが,今回は 私が体験した平成18年豪雪について紹介したいと思います.

平成18年豪雪は昭和38年1月豪雪以来の気象庁が命名した豪雪災害でした. 被害状況は,2006年2月28日までに死者・行方不明者139名(うち4分の3が除雪 作業中,全体の3分の2が高齢者),山間部村落の孤立化や都市部の大規模な停 電被害がありました.新潟県津南町では自衛隊が派遣され,民家の雪下ろしを していたのが非常に印象深い豪雪です.

平成18年豪雪当時,私は長野県白馬村で民宿の住み込みアルバイトをしていま した.この年の雪で,長野県では死者8名,重傷106名,住家被害全半壊5件, 一部損壊25件で,1月には災害救助法が適用されました(消防庁調べ).

幸い,私の周辺では雪下ろし中の事故などはありませんでしたが,朝雪かきを しても夕方にはあっという間にひざ丈まで積っており,愕然としました.当時, 地元の方は朝から晩まで家の周りの雪かきに追われ,民宿のアルバイトはお客 様の車を朝,掘り出したり雪中に保存したキャベツをどこに埋めたか探すこと が仕事でした.雪は軽くべた雪ではないのですが,ぼとぼとと音がするような 勢いで降雪していました.屋根雪と地上が直径10cm程度の氷柱でつながってお り,それを折るのに非常に苦労しました.水田の用水路では雪庇が成長し,い つも歩いているあぜ道との境界があいまいになっていました.あぜ道は毎朝家 庭用の除雪機で除雪をしているのですが,夕方になると雪に埋もれ,用水路を またぐ橋なのか,雪庇なのかも分からなくなっており,境界線に挿している指 標の棒が頼りでした.車道も常に雪に覆われており,除雪はフル稼働という状 態でしたが,追いつかないくらいに雪が降っていました.歩道は積雪で無くな っていましたし,歩行者は非常に危険な状態でした.

先月末,私は平成18年豪雪時と同じ時期に長野県白馬村・小谷村へ行きました. 今年の冬は雪も多いですが,非常に気温が低いように感じられました.路面の 積雪は昼でも融けずキュッキュと音が鳴り,夜にはダイアモンドダストを見る ことができました.毎日使っているお風呂の水道管が凍ったりもしていました. 地元の方の感想を聞くと,「雪は多いけれど,今年は何しろ寒い.」,「除雪 が追い付いていない」,「毎年雪の準備をしている.ただここ最近に比べて雪 の降り方が違い,昔に戻ったみたいだ.」,「山雪よりも里で降った雪のほう がはるかに大変だろう」などといった意見がでました.

今回の豪雪を含めて感じたのは,慣れていても大変であるということです.昭 和38年豪雪時よりも格段に除雪技術は向上していますが,豪雪地帯の高齢化や 予算の削減,人,物の流動が災害をより大きくしているのではないでしょうか.
(鈴木比奈子)

2011年6月に起きた主な自然災害 & トピック

大雪

1日に鳥取で12月31日からの大雪による,高速道路での足止めからはじまり, 31日に大雪で金沢行き特急など2本が停止など、各地で大雪による自動車,列 車の立ち往生などが相次いだ.また,総務省消防庁によると,今冬(平成22年 11月から平成23年2月7日まで)の雪による被害は死者107人(うち65歳以上の 死者70名),重軽傷者合計1273人とのこと. http://www.fdma.go.jp/bn/2011/detail/674.html

特集 2010-2011年の大雪とその対策   <雪氷防災研究センター 上石勲,本吉弘岐>

◆今号は,先日も福井で国道が通行止めになるなど,多大な被害を与えている 年末年始からの大雪の話題と大雪の被害とその予測システムの話題を特集しま す.コラムは雪の災害を研究をしている防災科研 雪氷防災研究センターの上 石研究員,本吉研究員に執筆のご協力をいただきました.

◆年末年始からの大雪について

年末から1月にかけて続いて起きた大雪のため,雪に関するニュースを見聞き しない日はないという毎日でした.昨年末から2月はじめにかけて冬型の気圧 配置が続き,断続的に強い寒気が南下した影響からか,日本海側の広範囲で記 録的な積雪になりました.新潟県長岡市の雪氷防災研究センターでも,1月30 日に6年ぶりに2mを越える最深積雪226cmを記録しました.(雪氷防災研究セン ターのHPに今冬の写真がありますので,興味のあるかたはご覧になってください. http://www.bosai.go.jp/seppyo/ )

さて,年末年始からの大雪についてですが,12月25日の福島県会津地域を中心 とした大雪を皮切りに,大晦日から元旦に掛けての鳥取県を中心とした山陰地 方と岩手県を中心とした北東北での大雪,大学入試センター試験があった1月1 6日から17日にかけての山陰から北陸を中心とする大雪,1月29日から31日にか けて福井県を中心とした大雪などが代表的なものです.これらの大雪では,1- 2日程度の短期間の強い降雪によりさまざまな雪氷災害が集中的に発生しまし た.一方,新潟県中越地域などの豪雪地帯では,1月中の連日の降雪と低温傾 向により積雪深が増加する(入広瀬では409cmを記録し,気象庁の全国の観測 点含めて歴代2位の記録)ことで,家屋の倒壊や屋根雪おろしや除雪作業に伴 う事故,屋根からの落雪事故などが散発的に発生し,犠牲になり亡くなられた 方も多数でています.

ここでは様々な雪氷災害を引き起こした大晦日から元旦にかけての大雪につい て触れたいと思います.31日の朝から鳥取県米子市周辺で特に強い降雪が続き, 昼には鳥取県江府町の奥大山スキー場でパトロール中の4名が表層雪崩に巻き 込まれて亡くなられた事故が発生しました.その後も,国道9号では大型トラ ックのスリップ事故を契機に約千台の車両の立ち往生,JR山陰線では倒木によ る特急列車の立ち往生,送電鉄塔や高圧電線の損壊などによる3万戸を越える 停電など,交通やライフラインへの寸断による生活への影響がでました.また, ビニールハウスなどの倒壊や農産物への積雪,雪の重さにより係留中の漁船等 の転覆など農林水産業にも多くの被害をもたらしました.

このときの降雪が記録的な大雪だったことが積雪の観測からもわかります.雪 氷防災研究センターが大山鏡ヶ成で観測している積雪深データでは,降り始め の12月31日の7時には100cmだったものが,スキー場で雪崩が発生した13時頃に は145cmまで増加し(この間に時間降雪深が10cm越の時間帯あり),降雪が一 段落した翌朝5時には220cmに達していました.鳥取県内の気象庁の観測点でも, 積雪差日合計が境で70cm,米子で79cm,大山で120cmとそれぞれ歴代1位を記 録し,最深積雪でも米子で歴代1位の89cmを記録しました.このような非常に 強い降雪が車両の立ち往生を引き起こす例は12月25日の会津地方の大雪や1月 下旬の福井を中心とする大雪でも見られました.

気象庁が提供しているレーダー画像でみると,強い寒気の吹き出しにより生じ た日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)に伴う帯状雲が31日朝に日本海側から山陰地方 に上陸し,その後も境港市,米子市を中心として鳥取県沿岸に次から次へと上 陸していく様子がみられます.日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)は,大陸からの寒 気吹き出しの際に,日本海上で形成される,風が吹き込んで集まる領域であり, これに伴う発達した雲が上陸する山陰から北陸に至る日本海側の地域でしばし ば大雪がもたらすことが知られています.1月下旬の福井を中心とする大雪も, このケースと同様なJPCZに伴う雲による降雪が多かったと言えそうです.

一方,大晦日の31日の青森県南部,岩手県北部を中心とした大雪は,日本海か ら東北地方を横断した低気圧に伴う降雪によるものでした.倒木などが原因の 停電や,鉄道や高速動路などでの交通障害のほか,多大な農林水産被害も生じ ました.こちらも記録的な降雪となり,岩手県の葛巻では24時間の降雪の深さ で87cm,最深積雪でも114cmを記録し,いずれも歴代1位を更新しました.

この山陰地方と東北地方の二つの大雪は,それらをもたらした気象システムは 違うものでしたが,降雪が多い地域,少ない地域にかかわらず,通常よりもは るかに多い降雪が短時間にあると,さまざまな雪氷災害が生じ,人的および社 会的な被害につながることを示しています.
(雪氷防災研究センター 本吉弘岐)

◆2010-2011年の豪雪による被害と雪氷災害発生予測システムについて

新聞やテレビで連日報道されているように,2010年の年末から2011年1月末ま で全国的に大雪となり,2月初め時点で100名を超える方が雪害によって命を落 とされています.大雪による災害に合われている方にお見舞い申し上げます.

私ども防災科学技術研究所には雪氷防災研究センターという研究施設が新潟県 長岡市と山形県新庄市(支所)にあります.現在,今冬の雪害の発生状況につ いて情報を収集,調査しているところです.これまで発生した雪害のいくつか のトピックをつぎに紹介いたします.

年末12月30日からの大雪で中国地方,とくに鳥取県西部と島根県東部を中心に 大きな被害が出ました.気象庁米子アメダスの記録では,年末大晦日の12月31 日8時から降り始めた雪は元旦の朝5時には89cmの積雪となる大雪となりました. この89cmの積雪深は米子で史上最大ですが,この雪が20時間の間に一挙に降り 積もったために,いろいろな雪害が発生しました.島根県の境港などでは,漁 船が雪の重さによって転覆したり,幹線国道で1000台以上の車が立ち往生する など,大きな社会的な影響が発生しました.

1月中旬には第一級の寒波が来て,東海地方でも大雪となりました.トヨタ自 動車をはじめ多くの自動車メーカーの工場が操業停止となり,日本の基幹産業 が大雪によって大きな影響を受けました.また,1月末の寒波では,福井県で も記録的な大雪となり幹線国道の渋滞や除雪による事故も多発しています. 東北から北陸の日本海側では2011年1月は連日雪が降り続き,1月末には新潟県 魚沼市入広瀬や守門などでは積雪が4mを超えました.地域の方は毎日住宅や道 路の除雪などに追われていますが,人手が不足しており,雪害による高齢者の 犠牲者も多くなっています.

雪氷防災研究センターでは,雪氷災害予測システムの研究開発を行っており, 吹雪や雪崩,道路雪氷の予測結果を試験的に国や県,市町村関係機関の方に見 ていただいています.1月16日には当センターで予測計算された地吹雪による 視程悪化の予測情報が関係者に携帯メールで送られ,パトロールにより一部市 道が通行止めの処置を取られるなど,実際に役立つ情報として使われるように なってきています.また,研究所が設置している観測機器で計測した気象積雪 データもHPで公開しており,現在の屋根の上の雪の荷重を求める「積雪荷重計 算ページ」も今年から開設され,地域の方に利用されています.今年は,集中 豪雪により大きな影響が及ぼされましたが,2月に入り大雪は一段落しており ます.しかし,気温が上昇することによって全層雪崩や屋根からの落雪の危険 性が増しており,今後は融雪による災害なども発生することが予想されます. 当センターではこの大雪による災害を把握しの雪氷災害を少しでも防ぐための 研究に役立てるため,日夜奮闘しております.雪害に関する相談ごとなどござ いましたら何なりとご連絡ください.当センターのHPはつぎのとおりです.
雪氷防災研究センターhttp://www.bosai.go.jp/seppyo/
(雪氷防災研究センター 上石勲)

室長コラム <災害情報について考える>第4回

「災害情報のストックとフロー(記録・資料を残すことの意味)」

今回も結局,私の参加した講演会を受けての記事をお送りします.

災害・防災に関する資料・情報を取り扱う自然災害情報室の様に,それぞれの 専門分野に特化した各企業や団体の図書館や資料室・情報センターなどが連携 を図るために集まった専門図書館協議会( http://www.jsla.or.jp/ )という組 織があり,定期的に講演会や研修会が開かれている.私はもともとは図書・資 料分野の専門家ではないので,出来るだけ出席する様にしている.

今回は出席したのは『(記録資料の)ストックとフロー』と題した日本経済新 聞社編集委員の松岡氏の講演である.これは今年4月に「公文書管理法」の施 行が迫っていることも受けて行われた.公文書管理法は国民共有の知的資源で ある記録文書や資料を後世に残して行くことを目指した法律で,国の行政機関 の文書だけでなく,独法研究機関などを含めた幅広い法律とのことである.

専門図書館では文書や記録の形態に関わらず,学術的や歴史的に価値あるもの を集めてストックする業務を続けているが,講演の中では過去を振り返ると, 廃棄寸前で一部の方の尽力でかろうじて残された資料も多くあり,その一例と して戦前・戦中に作成された外邦図(海外の地形図)が紹介された.多くの軍 事資料が敗戦とともに焼却されたが,参謀本部の一少佐の尽力で大量の外邦図 がリヤカーで運び出され,関係大学に分配されたとのことである.そういった 地図は100年近い過去の自然環境と現在を比較できる数少ない資料であるが, 資料保存の場としての大学は危うい存在に成りつつあること.また林野庁の組 織再編に伴って元禄時代からの森林に関する資料が廃棄される危機もあったが, 新聞に報道され日本学術会議でも話題となったことなどを受けて国立公文書館 にて保存される運びとなった例を取り上げ,記録保存の重要性が強調された. また,文書・記録の保存のためにはストックとフローの両面での体制の確立が 不可欠であるということを各地の経験例が紹介された.

自然災害情報室においても,担当する災害分野では経験科学的な比重が大きい ことから過去の災害資料・情報を残し継承していく責務は極めて大きい.古く は災害に関する記録は寺社や土地の代々の旧家に長年保存されていた.しかし 今後はこれまでほど期待できない.また自治体が作成した資料は数年で大半が 廃棄される運命にあった.公文書管理法は残すべき文書を的確に選別し,整理 する能力を持つ組織と職員を育てる役割を担う必要がある.

自然災害情報室でも災害に関する記録・資料の収集・保存を担っているが今の 陣容ではその努力にも限りがある.そこで個々人が個別に保有していることが 多い災害写真の収集などに重点化を図ることを模索している.災害写真は研究 者から一般国民まで活用分野が広く,利用価値が高いと考えたためである.

本日もこのメルマガの執筆が終わったら横浜で開催される「みんなでつくる横 濱写真アルバム」のシンポジウムに出席する予定である.次回はそこで紹介さ れた話を紹介したい.興味ある方は写真アルバムの紹介サイトをご覧ください. 自然災害情報室でもこういった形での災害写真アーカイブの公開を目標として います.
(井口隆)

自然災害情報の紹介 <新燃岳関連リンク集>

2011年1月19日霧島山系新燃岳が噴火しました.今回は関連リンク集を作成し ました.こちらもご覧ください.
D-Links: http://dil.bosai.go.jp/link/disasterlinks/index.html

<ライブカメラ>

◆霧島山火山監視映像大浪池(鹿児島県姶良・伊佐地域振興局)
http://kirishima-live.jpn.org/
◆霧島火山ライブカメラ(宮崎河川国道事務所)
http://www.miyazaki-live.jp/sabou/

<レポート,情報>

◆鹿児島地方気象台
http://www.jma-net.go.jp/kagoshima/
◆鹿児島県 新燃岳の噴火に関する情報提供
http://www.pref.kagoshima.jp/bosai/saigai/h32/shinnmoe.html
◆霧島市
http://www.city-kirishima.jp/
◆都城市
http://www.city.miyakonojo.miyazaki.jp/index.jsp
◆宮崎県噴火に関する情報提供
http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/somu/kiki/volcano/sinmoe_funka.html
◆霧島火山調査レポート (防災システム研究所 山村武彦所長)
http://www.bo-sai.co.jp/shinmoedakehunka.html
◆NIED霧島山(新燃岳)噴火情報
http://www.bosai.go.jp/kirishima.html
◆産総研地質調査総合センター霧島山新燃岳2011年噴火ページ
http://www.gsj.jp/kazan/kirishima2011/
◆新燃岳関連ページ(東京大学地震研究所)
http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/eqvolc/201101_shinmoe/

<霧島火山解説>

◆九州の活火山/霧島山(気象庁)
http://www.seisvol.kishou.go.jp/fukuoka/505_Kirishimayama/505_index.html
◆活火山データベース(産業総合技術研究所地質調査総合センター)
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/db099/index.html
◆霧島山(産総研地質調査総合センター 日本の第四紀火山)
http://riodb02.ibase.aist.go.jp/strata/VOL_JP/vol/14.htm

学会・イベント情報

申し込みがすでに終わっているものもありますので,ご注意ください.

◆積雪観測講習会
http://www.bosai.go.jp/news/press_release/20100204_01.pdf
◇新潟県長岡市会場
日時:2011年2 月12 日(土)10:30-17:00
◇岩手県西和賀町会場
日時:2011年2 月18 日(金)10:30-17:00

◆防災教育セミナー「親子で学ぶ防災教室」
https://www.nhk.or.jp/kobe/event/318/index.html
日時:2011年2月19日(土)13:30-15:45(開場13:00)

◆防災科学技術研究所第7回成果発表会「―防災研究 5年間の総括―」
http://www.bosai.go.jp/happyou.html
日時:2011年2月25日(金)13:00-17:55

◆2010年度防災教育チャレンジプランワークショップ
http://www.bosai-study.net/houkoku2010/wsinfo.html
日時:2011年2月26日(土)10:00 ~ 17:00(受付9:00~)<予定>

◆第17回地質調査総合センターシンポジウム「地質地盤情報の法整備を目指して」
http://unit.aist.go.jp/geoc/110228sympo/index.html
日時:2011年2月28日(月)13:30-17:30

◆公開学習会『災害情報を防災に活かす』
http://dil.bosai.go.jp/workshop/pdf/20110309kokaigakushukai.pdf
日時:2011年3月9日 13:50-16:50

◆「統合化地下構造データベースの構築」第5回シンポジウム プロジェクト
5ヵ年の研究成果報告と地盤情報のさらなる利活用に向けて
http://www.chika-db.com/index.html
日時:2011年3月10日(木)10:00-17:00

◆防災研究フォーラム第9回シンポジウム「防災科学技術による国際貢献を考 える」
http://dprf.jp/sympo/20110312/
日時:2011年3月12日(土)10:30-17:40

◆日本地球惑星科学連合2011年大会
http://www.jpgu.org/meeting/
日時:2011年5月22日(日)~27日(金) 6日間

新刊情報  最近出版された災害・防災関連図書を紹介します.

★近年の国内外で発生した大地震の記録と課題に関するシンポジウム発表講演集
第3回 (Proceedings of the third symposium on recent damaging earthquakes around the world)
【編者】土木学会地震工学委員会
【発行者】土木学会   【発行年月】2010.11
【ISBN】978-4-8106-0737-6

★ここまでわかった宮崎の大地
【著者】青山尚友
【発行者】鉱脈社    【発行年月】2010.11
【価格】¥1,500 (税込)    【ISBN】9784860613723

★地震イツモノート:キモチの防災マニュアル (ポプラ文庫)
【著者】地震イツモプロジェクト 編, 渥美公秀 監修, 寄藤文平 絵
【発行者】ポプラ社   【発行年月】2010.12.5
【価格】¥588 (税込)    【ISBN】9784591122143

★免震構造―部材の基本から設計・施工まで
【編者】日本免震構造協会
【発行者】オーム社   【発行年月】2010.12.15
【価格】¥5,250 (税込)   【ISBN】9784274209635

★津波災害―減災社会を築く (岩波新書)
【著者】河田恵昭
【発行者】岩波書店   【発行年月】2010.12.17
【価格】¥756 (税込)    【ISBN】9784004312864

★災害ユートピア:なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか
【著者】ソルニット,レベッカ, 高月園子 訳
【発行者】亜紀書房   【発行年月】2010.12.25
【価格】¥2,625 (税込)   【ISBN】9784750510231

★〈医療従事者のための〉災害対応アプローチガイド
【著者】佐々木勝
【発行者】新興医学出版社 【発行年月】2010.12
【価格】¥4,725 (税込)   【ISBN】9784880027128

★終わりなきアスベスト災害:地震大国日本への警告 (岩波ブックレット)
【編者】宮本憲一, 森永謙二, 石原一彦
【発行者】岩波書店   【発行年月】2011.1.7
【価格】¥525 (税込)    【ISBN】9784002708010

★震度7を生き抜く:大震災から命を守るために
【著者】田代明美
【発行者】時空出版   【発行年月】2011.1.15
【価格】¥1,260 (税込)    【ISBN】9784882670490

★土壌汚染リスクと土地取引:リスクコミュニケーションの考え方と実務対応
【著者】丸茂克美, 本間勝, 澤地塔一郎
【発行者】プログレス  【発行年月】2011.1.20
【価格】¥3,360 (税込)   【ISBN】9784901431965

★防災・減災の人間科学:いのちを支える、現場に寄り添う(ワードマップ)
【編著者】矢守克也, 渥美公秀 【著者】近藤誠司, 宮本匠
【発行者】新曜社    【発行年月】2011.1.24
【価格】¥2,520 (税込)   【ISBN】9784788512184

★実践事業継続マネジメント:災害に強い企業をつくるために 第2版
【編者】東京海上日動リスクコンサルティング
【発行者】同文舘出版  【発行年月】2011.1.25
【価格】¥2,310 (税込)   【ISBN】9784495376420

★阪神・淡路大震災像の形成と受容:震災資料の可能性(岩田書院ブックレット)
【著者】板垣貴志, 川内淳史
【発行者】岩田書院   【発行年月】2011.1
【価格】¥1,680 (税込)   【ISBN】9784872946659

★地震・津波・火山噴火(知ろう!防ごう!自然災害 1)
【監修者】佐藤隆雄
【発行者】岩崎書店   【発行年月】2011.2.10
【価格】¥3,150 (税込)   【ISBN】9784265033911

防災コラム <防災科学の基礎知識>

第十三回 太平洋側と日本海側の大雪

真冬に多い西高東低の気圧配置のときには,冷たい北西の季節風が日本列島に 吹きつけ,日本海には筋状の雲が連なります.この雲は,大陸からの寒気が水 温の高い日本海を横断する間に海面から多量の水蒸気を取り込み,また下層が 温められ対流を起こしやすい不安定状態になって生じた積雲の列です.これが 日本列島の脊梁山脈にぶつかり,日本海側の山地斜面を中心に大雪を降らせま す.脊梁山脈が低いところでは,筋状の雲は太平洋側に流れ出して雪を降らせ ます.関東平野のように高い山にさえぎられているところでは,大雪の続く日 本海側とは全く対照的に,空は晴れわたり乾いたからっ風が吹きます.

関東平野に大雪を降らせることが多いのは,冬型がゆるみ大陸の高気圧は少し 北に退いて,太平洋南岸沿いを西から東へと低気圧が発達しながら進むときで す.これは「南岸低気圧」と名づけられていますが,かつてはその発生場所か ら「台湾坊主」とも呼ばれていました.低気圧の進行前面(東側)には温暖前 線があり,南方からの暖気が北方からの寒気の上に這い上がっています.この 這い上がり角度は緩やかなので広い範囲に上昇気流が生じて雲がつくられ,降 水(雨か雪)をもたらします.前線の近くでは上空の暖気の影響で降水は雨と なり,雪が降るのは前線からかなり離れたところです.分かりやすい目安とし て低気圧が八丈島の南を通ると関東平野で雪になるとされます.低気圧のコー スがさらに南に離れると,関東平野は雨雲・雪雲の範囲からはずれます.

冬季に上空の雨粒は小さい氷の結晶になっています.これが落下してきて地上 で雪になるか融けて雨になるかは,地上付近から雲の高さまでの間の気温によ って決まります.一般に地上気温が2~3℃以下,上空1500mの気温が氷点下5~ 6℃以下であると雪になることが多いとされています.低気圧が移動しながら 発達すると北からの寒気が強く引き込まれるので,降雪となる低い気温条件が つくられます.関東が雪になるかどうかの予報は,低気圧のコースとその発達, 気温の低下などの予測に依存し,当たり外れがかなり大きいものです.

新雪が積もる厚さは雨量(雨水の深さ)の10倍ほどで,降水量10mmでは10cmの 積雪になります.日本海側とは異なり雪が少ない関東では,10cmの積雪でも鉄 道・道路の交通機能に大きな障害・混乱が生じます.また,雪は湿っていて重 いので電線が切断され停電などを起こします.過去50年間における日積雪深の 最大は,東京で33cm(1969年),つくば(館野)で22cm(1986年)などです. 大雪の降ることが多いのは1月から3月上旬にかけての期間です.

日本海側に大きな雪害を引き起こすのは,平野に多量の雪を降らせる里雪型豪 雪です.南下してきた寒気が切り離されて日本海上に寒冷渦が出現することが あります.このとき冬型が緩んで日本海沿岸部で等圧線が東西に走り,西寄り の風が吹きます.ここへ北からの風が流入して海岸沿いに積乱雲を発達させ平 野部にも豪雪をもたらします.新潟県の平野部では降雪量が100cmを超えるこ とはしばしばです.積雪の比重は表面では0.1程度と軽いのですが,深い下層 部では締め固められて0.5にもなります.このため屋根雪の深さが2mにもなる と,その重量は1m2あたり 600kgを超えます.この大量の重い屋根雪おろしの 際における事故死は,雪に関係する死者の大半を占めています.2006年の豪雪 では全国の死者151名の74%が,1981年豪雪では全国の死者152名中の70%が雪 下ろし・除雪作業に関連したものでした.
(水谷 武司)

自然災害情報室からのお知らせ

◆公開学習会を3月9日(水)13:50-16:50に開催します.今回はジオネットワー クつくばとの共催でサイエンスカフェとなります.みなさまふるってご参加く ださい.詳細は学会イベント情報コーナーをご覧ください.

◆次号,第14号は3月8日(火)発行,第15号は4月8日(金)発行の予定です. 第14号に情報・告知等の掲載をご希望される方は,3月3日までにご連絡 くださいますようお願い申し上げます.

◆情報の提供
自然災害情報室では災害写真をWebサイトで公開し、防災教育や災害研究目 的の方に無償で提供する取り組みを行なっており、趣旨にご賛同いただける方 からの写真提供を募っています。防災研究者の方や,自ら撮影された災害写真 をお持ちの方々からのご提供をお待ちしています.

編集後記

今号はいかがでしたでしたか?今年の雪害は関東以外の日本列島で発生して おり,関東地方にいるとあまり身近に感じられないかもしれません.関東にい る方には少しでも身近に,そして実際に被害にあわれている地方の方には解説 をお届けできたでしょうか.今回は雪氷防災研究センターにご協力いただいて, 発行することができました.お忙しい中ご協力いただき本当にありがとうござ いました.

今後も皆様のご意見を記事に反映させていきたいと思います。 ご意見・ご感想をお聞かせください。

発行 防災科学技術研究所 自然災害情報室

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